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問題分析ゼミナール(3年生)紹介[鈴木 健]

明治大学情報コミュニケーション学部 分析ゼミナール(3年生)紹介
鈴木 健 教授
(主要担当科目)地域文化論(英語圏)/メディア批評

≪学生へのメッセージ≫

カルチュラル・スタディーズの批評と文化研究を融合させたアプローチは、人文と社会科学のインターフェイスとしての新たな地平を提示する。階級、差別、偏見、権威等の問題を抱えた社会では、大衆文化は闘争の場となることが多い。我々がコスモポリタンな視点を獲得しつつ、いかにして眼前の課題に取り組んでいくべきかを考えてみたい。
■研究内容
西洋では,レトリックは単なる美辞麗句としてではなく公的な説得の方法論としても2,300年以上にわたって研究されてきた。特に,米国のコミュニケーション学部では,演説や討論,社会運動,メディアを通じた言説や超越的表象などがこうした研究対象になってきた。本ゼミナールでは,3年次前期にレトリック批評の歴史的成り立ちと方法論を学び、後期にさまざまなレトリック批評の事例研究の論文を読む予定である。
4年次には,映画やテレビ番組などの大衆文化(popular culture)を題材に,メディア時代におけるテクストとしてのレトリックをどのように批判的に読み解くかを考察する。異文化やジェンダー,ポストモダニズムの問題に関しても学ぶ。
■研究テーマ
批判の語源は,批(事実を突き合わせる)と判(見分け定める)から来ており,ある基準に基づき「自分の意見を述べる」ことを目指しています。それには,真実(Truth)と現実(realities)の区別が大事です。哲学者は弁証法により真実に近づけると考えますが,批評家は私たちが異なった物語の中に生きていると考えます。「ポスト真実」(世論形成の際,客観的事実よりむしろ感情や個人的心情へのアピールが影響力を持つ,2016 Word of the Year of Oxford University Press)の時代には,後ろ向きや否定的な考えに陥るのではなく,前向きで建設的な批評を学ぶことが急務です。
メディア批評には,以下のような目的があります。
(1)文化的に影響力のあるテクストを分析する研究方法論を学ぶ
(2)対立的な社会状況において各陣営はどのような説得戦略を用いたか,権力を持たない人々が社会変革を望んだ時にどのようなアピールを用いたかを知る
(3)公的メッセージの分析と発信能力を涵養し民主主義社会の構成員としての責任を果たし,議論を通じてより成熟した社会にしていくための理論と実践について学ぶ。
その他(学生へのアドバイス)
授業は日本語で行いますが、英語の教科書や論文を読んで担当者によるプレゼンテーションや全員による議論をするので、英語でのコミュニケーションに興味のある学生の履修を希望します。
テーマ設定を「間口は広く,分析は深く」でよいゼミ論を書きましょう。